ここに君がいればいい

限界女子大生の戯言ブログ

バニラかチョコか、君か僕か。

この曲で重岡くんが伝えたいことは何なのか。

 

初めて聴いた時からずっとずっと、それはもう夜中まで、ずーーーっと考えていた。もちろん、「重岡大毅という人の確信に迫ることなんて、一ファンの私にはできない。

でもちょっとだけ、ほんのちょっとだけ重岡くんの言いたかったことに触れられたような気がしたから、少しでも興味があったら見てやってください。

 

 

先に注意。

このブログは「考察ブログ」なんて呼べるほど立派なものじゃないです。私の考えは後に書くけど、そう考えるに至った決定的な証拠もみんなを納得させることができるような説得力も持ち合わせていません。もし万が一、いや億が一、重岡くん本人がこのブログに出会ってしまったらきっと いや、ちょ!俺こんなん言いたいんとちゃうねんけど!」 ってあのでっかい口をもっとでっかくして怒ると思います。ごめんなさい。

それでも大丈夫だよって人だけ読み進めてください。

 

 

 

 

 

まずは歌詞の意味から考えていきます。

 

長くなった短い話 とっくに冷えた頭とつま先
玄関悩んだ スニーカー or スリッパ
どうせすぐ帰るつもりだったけど

 

「ちょっとだけ話そう」と言っていた話が盛り上がってしまったのか、カップルによくある可愛い話だなあ。とはじめは思う。でもどうやら、事態はそういうことではないらしい。

少し話すつもりがお互いヒートアップしてしまい、喧嘩になってしまった。「僕」は「頭冷やしてくるから」とでも言って彼女と共に住む家を家を出てきたのだろう。玄関先で何を履こうか迷ったけど、すぐに戻ってくるし何でもいいやとスリッパを履いた。サンダルではなく、スリッパ。ゴミ捨てとか、マンションから歩いて30秒のコンビニに行くときだけに履くような、いつものスリッパ。(きっと重岡くんはこの「スリッパ」という表現にとってもこだわってる。)それを履いて出てきたのに、随分長いこと外でグズグズしてしまった僕。もう怒ってもないし、なんなら足はちょっと寒い。いつものスリッパは、そんなに長く外にいることを想定されていない。

 

先に君あとから僕が良い “ごめんね”
引くに引けずにコンビニエンスストア ウロチョロ

 

家に帰らなきゃ、と思いながらもこんなことを思う僕は、ちょっと頑固で、それでいて少し意気地なしらしい。きっと自分から謝ったほうがいいことも僕は分かっている。でも、それができないのが僕。まだ家に帰ることはできなくて、スリッパでいつものコンビニをウロチョロ。

 

うつろな顔の深夜バイトのお兄さん
厄介ごと 一仕事 お互い済まそうか

 

ここでいきなり、この一連の場面が深夜に行われていたことを重岡くん以外の人は初めて知る。深夜バイトのコンビニの店員さんと言えば「眠そう・ダルそう・大変そう」、この三段活用。(ごめんなさい。)

喧嘩の後の仲直りが相当苦手な僕はそれを深夜のコンビニ店員に重ねて「厄介ごと」「一仕事」と表現する。この表現から、この曲に登場する二人はきっと今まで何度も何度も喧嘩してるんだろうな、と聴いているほうは理解する。きっと僕は喧嘩するたびに、このコンビニに行ってグズグズしてるんだろうな。

 

ほのかに口下手くらいが可愛いのに

 

問題の歌詞。

まさか重岡くんの口から「可愛い」って言葉が出るなんて!って多分聴いた誰もが思った。私も思った。そしてキュンキュンしたはず。私もした。でもこれ、そんなに素直に喜んでいい歌詞ですか?って今の私は以前の私に聞きたい。

というのも、これって彼女に対して「お前はもっと口下手なほうが可愛いよ」と軽口を叩いているわけなんだよね。言い合いになって喧嘩になった(であろうと考えられる)今の状況から見るとつまり、「俺が言ったことに関してワーワー言い返してくるな!」ってことですよね。冷静に考えて下さい。…………メッッッッチャむかつきません?(笑)お前なんか一生スリッパで外出ろ!って思う。思うけど、なんか憎めない。もしこれを彼女本人に直接言ったらまた「はあ?って怒られそうなこの2人の距離感と関係性が何とも言えず可愛いんですよね。1番のABメロでもう2人の雰囲気を掴むことができる。ひとえにこれが、重岡くんのマジックだなあと思います。

 

期間限定アイスクリーム
バニラかチョコのバリエーション
白か黒かで余り物はダーリンダーリン
曖昧な時は甘いチョイスをホラ
ビターで苦いのが僕は好き うんソレで良い

 

「期間限定」って、女子はこの言葉好きだよね。きっと彼女も好きなんだろうな。ただのアイスクリームじゃなくて「期間限定」って言葉を入れるあたり、重岡くんすごく女心を分かってる。実はめちゃくちゃ策士だよね。そんな期間限定のアイス、バニラかチョコどっちを買って帰ろうかなと迷う僕。

ここで注目したいのが「白か黒か」という歌詞。付き合いたての頃なら、迷ったらはんぶんことかしたのかもしれない。でも今はアイスは1人1個。「物事を吟味した上ではっきりさせる」という意味の「白黒つける」を、「バニラかチョコ(=白か黒)を選ぶ」ことに掛けて表現する重岡くん。実はここ、もう一つ意味が掛かってて。「白黒つける」には「決着をつける」って意味もある。バニラかチョコを買って帰ることで喧嘩の決着をつけるという意味にも繋がる。重岡くんの、この驚異の表現力。ただただ脱帽。

前述したとおり、結局僕はどっちも買って帰ることに決めたらしい。どっちがいいか分からないから、今回は君に選ばせてあげるよ。これが僕なりの「甘いチョイス」。君が選ばなかった方(=「余り物」)は僕が食べよう。まあ僕はあま~いバニラかチョコのアイスより、もっとビターで苦いのの方が好きだけど。今日ばかりはそれでいい、君の好みに合わせるよ。僕は深夜のコンビニでそんな甘いことを考える。

 

 

告白した夏の夜トリップ
Yes or Noのシチュエーション
今も昔も決まり文句でダーリンダーリン

 

告白したあの夏の夜のことを思い出す。その時も「はい」か「いいえ」か選んでもらったな、と思いを馳せる僕。今も昔も君に選択権があるのは変わらないねって、悔しいようなでもそれがちょっと嬉しいような、むずがゆい気持ち。

 

大抵のことは甘いアイスをホラ
おかえりは無くても グッバイ また頼むぜコンビニ

 

彼女は相当甘いものが好きなんだろう。甘いアイス買って帰るんだから許してよ、ってまた意気地なしな僕登場。この後の「おかえりは無くても」はいくつかの解釈ができる。彼女がまだ怒っていて返事をしてくれないだろうなと思っているのか、深夜だから彼女はもう寝てるだろうと思っているのか。どっちにしろ彼女の大好きなアイスがあるし、落ち着いて話せるだろうとコンビニを去る。「また頼むぜ」って、喧嘩の度にお世話になるんじゃないよ!すぐ謝りなさい!

 

一か八か作り話 とっさにひねった頭と口先
必要な嘘は有罪 or 無罪か
すまし顔 優しい顔 お願い見逃せないか

ここの解釈なぁ~……めちゃくちゃ難しいし、人によってだいぶ解釈変わってくると思う。今回の喧嘩の原因の話なのか、家に帰ってからの話なのか、はたまた別の日の話なのか。私の中でまだ答えは出てないです。(出てないんかい。) まあこれは2サビ最後の歌詞で恐らく回想シーンだったことが明らかになる。その話はまた後で。とにかくこれは時系列に沿った場面じゃなくて、いつの日か彼女についた嘘の話らしい。僕的には必要な嘘。一か八か、とっさに作った割にはよくできた嘘だったんじゃない?どう?なんて思いながら君の顔を見る。……あれ?これは……嘘ってバレてるな。彼女はきっと嘘と分かれば黙ってないよね。だって全然口下手じゃないし、何なら言い返してくるもんね。

ほっこり鈍感なくらいが可愛いのに

 

で、結局これ。 嘘に騙されてくれるぐらいの可愛い子が良かったな~という僕のボヤキ。ずっと思ってたけどこの彼女さん、やっぱりかなり気が強いみたい。きっと結婚したらかかあ天下になる感じの女の子。そして僕はそんな彼女の尻にかなり敷かれてる。

 

出し過ぎ注意ハンドクリーム
シェアするべきコミュニケーション
ひび割れ防止で余り物はダーリンダーリン
あんまりな事はドライなチョイスさホラ
ベタつく空気が君は好き うん割と好き

 

1サビでは夏の夜にトリップしたよね。2サビでは冬にトリップします。(ところでこの「トリップ」って表現マジで良くないですか?回想でも思い出すでもなくトリップ。はあこれが重岡大毅。)

アイスはシェアしないけど、ハンドクリームはシェアするらしい。そりゃ乾燥してるよりべたつくぐらいの方が冬はいいもんね。うん、僕も割とそっちの方が好きだよ。なんて、なんだこれ。可愛い。幸せそう。コンビニを出て少し冷える夏の夜をスリッパで歩いている間に「つま先が寒いなぁ。寒いと言えばあの冬の日……」と、いきなり冬のこの日ことを思い出したのかもしれない。

 

準備万端冬空とリップ
いつもの街もイルミネーション
OFFでもONでも素敵さ君はダーリンダーリン
大切なキスは甘いセリフとホラ
理想じゃ良い自分でも 寝巻きスリッパ 現状にドン引き

 

ここの歌詞、本当にスゴイんです。1サビ「トリップ」と「冬空とリップ」を掛けてるから?それももちろんスゴイ。でも重岡大毅さんさぁ……天才だからさぁ……彼の仕掛けは全然それだけじゃないんよ……。

というのも、イルミネーションを見に行くためにメイクをしてリップを塗る君。この彼女は外に行くために着飾った「ON」の彼女。イルミネーションも電源を「ON」にすると素敵に光る。電源が「OFF」だとただの木。いや、夏だと緑が生い茂ってたり秋だと紅葉が綺麗だったりするけど、今冬だからね。ただの木です。でも僕にとっての君は?今の君は綺麗なイルミネーションと同じONだけど、家にいる「OFF」の君でも素敵だよって。そこは昼間のOFFのイルミネーションとは違うよって。

え……何この巧みな対比!?ヤバくないですか重岡大毅!!?

でもね、こんな大事な甘いセリフを僕は彼女に言えないんですよ。甘いもの大好きな彼女は、きっと甘いセリフも大好きなんだろう。でもそれを言う自分を「理想」でとどめることしかできない僕がもう……。理想ではかっこいい格好をして、甘いセリフを囁きながら、大切なキスをしたい。でもよく見たら今の自分、パジャマにスリッパじゃん。……今日は無理だな。って、こんな感じでしょうか

 

“しっかりついてこい”くらいがカッコいいのに

 

そうだよね。だって今彼女の尻に敷かれてるもんね。こう言えればかっこいいことくらい分かってるけど、言えない。

 

時間制限アイスクリーム
ドア前一人シミュレーション
ただいまおかえり ぎこちなくてもダーリンダーリン
幸いなことは甘いアイスがほら
リハ通りいけばそれでいい うんコレでいい あ~

 

まあダラダラグズグズしてたけど、どうやらやっと家に着いたみたいですね。気まずいなぁ、どうやって謝ろう。そんなこと考えてる間にアイスが溶けるから早くしなきゃ、と家に入る僕。アイスが溶けることを「時間制限アイスクリーム」と表現する重岡くんすげえ。

「ただいま」って言ったら「おかえり」って返って来た。1サビでは返事すらないかもと心配してたけど。なんか気まずい感じだけど、今の僕には甘いアイスがあるから大丈夫。リハ通り、「バニラかチョコかどっちにする?」と言って仲直りしよう。多分この時も僕は自分から「ごめんね」って言う気はないよね。でもまあ「コレでいい」って自分で納得してる。素直に言えない僕だけど、アイス買って来たから許してねってことかな。相変わらず頑固で意気地なし。

 

負担軽減アイスクリーム
酸いも甘いもノンフィクション
あの手この手で何がなんでもダーリンダーリン

仲直りはどうしても苦手だから、と彼女の機嫌をとるために買っていったアイス。「あの手この手で何がなんでも」から僕の必死さが伝わってきて可愛い。酸いも甘いも一緒に生きてればいろいろあるけど、分け合っていけたらいいよね。

 

「心配事の9割以上はホラ
おこらないって言ったでしょ?」
ハイハイ よく笑うぜのんきに

 

「心配事の92%は実際には起こらない」これはアメリカの自己啓発のパイオニア、アール・ナイチンゲールの言葉です。

ここで言う「心配事」は何だろう。将来への心配?仕事の心配?それとももっと直近の、「君はまだ怒っているかもしれない」という僕の心配?そんな心配なんてしなくてもほとんど起こらないんだからさ、私ももう怒ってないし、なんてのんきに笑う君。それを呆れながら聞く僕。この場面の二人はきっと仲直りした後の二人。深夜に一緒に、バニラかチョコのアイスを食べながら

 

oh good day... oh bad day...
oh good day... oh bad day...
oh good day... oh bad day...
oh good day... good day...

 

いい日もあるし悪い日もある。今日みたいに喧嘩しちゃった悪い日も、アイスで仲直りしていい日に変えていけたらいいよねってメッセージがこもっている歌詞。最後の「bad day」だけ「good day」に変えられてるのはそういうことなんだろうなと私は解釈しました。重岡くんなら「いい日と悪い日と交互に、あと一日ぐらいいい日が多いと嬉しいよな」って言ってくれそう。どっちの解釈にせよ、この部分はとってもポジティブなあったかい歌詞で好き。

 

 

 

 

ここまで鬼のように長い歌詞解説を読んでくださったそこのあなた、本当にありがとうございます。でもあと少し頑張ってください。私が本当に書きたかったのはここからです。ここからの文章に、私がこのブログを開設するに至った全てが詰まっています。

もちろんここからも言わずもがな、完全な私個人の解釈です。理解できなかったらページを閉じてもらっていいし、納得できなかったら心の中で「こいつ何言ってるんだよwww」ってバカにしてくれていいです。心の中でね。

 

 

 

さて本題。いきなり結論を言うけど、タイトルからも分かる通りずばりこの曲のテーマは「対比」です。

この曲、本当にいろんなところに対比表現があるんですよね。ちょっと挙げてみます。

 

・タイトル「バニラかチョコ」

・スニーカーorスリッパ

・白か黒か

・甘いものが好きな君とビターで苦いのが好きな僕

・Yes or No

・必要な嘘は有罪or無罪

・イルミネーションと君

・ONの君とOFFの君

・理想と現状

・酸いと甘い

・good day と bad day

 

うん、ざっと挙げただけでもこんなにある。そして特に注目してほしい対比がこれ。

 

・甘いものが好きな君とビターで苦いのが好きな僕

 

これ。味の好みだけじゃない。曲聴いてたら分かる通り、曲中のこの二人ってかなり正反対なんだよね。喧嘩もめちゃくちゃするし。それがなんでか、同棲するぐらいには長く付き合ってるみたい。なんでだろう?

と、ここで思い出すこの歌詞。そしてこの問いの答え。

 

うんソレで良い

 

好みが違うこともひっくるめて、うん、ソレでいい。この曲中の二人はその違いをお互いに認め合っている。そして譲り合って、でも時には譲れなかったりして。違うことすら楽しんでるんです。これこそが、この二人が長く続く理由。

 

ところで重岡くんはこの「うん」にどんな気持ちを込めたのかな。私はそれが知りたくてたまらないです。納得しているような、諦めているような、呆れているような、でもやっぱり違いを見つけるのを楽しんでいるようなこの「うん」。是非、この場面の僕の顔を想像してみてほしい。どの気持ちで解釈した人もきっと、優しい顔の僕が思い浮かんだんじゃないだろうか。これが「うん」の効用。「ソレでいい」だけだとちょっと嫌な表現になっちゃうところを、重岡くんの魔法で優しい表現に変えている。「うん」にこんなに力があったなんて、重岡くんが教えてくれなきゃ知らないままだっただろうなぁ。ありがとう。

 

 

 

 

 

話がちょっと逸れたけど、重岡くんがこんなにも対比にこだわっていた理由はこれです。

 

結局、君は君で僕は僕。ソレで良いじゃん。

 

重岡くんがこの曲で伝えたかったことってこれなんじゃないかって私は思うんです。お互いの違いを優しい気持ちを持って認め合うことができれば、きっと酸いも甘いになるし、bad dayもgood dayになる。これって別にカップルに限った話じゃなくて、家族、友達、仕事仲間、それこそ重岡くんにとってはメンバーも。そうやって誰にでも言えることだと思います。他人事じゃないよ。「私には喧嘩してもアイス買ってきてくれるような彼氏いねぇし」って不貞腐れてたそこのあなた。他人事じゃないよ。あなたは重岡くんの歌に無関係じゃないよ。あなたにも、きっと誰にだって違いを認め合っていくべき相手がいるはず。大切なことにどうか気づいて。私にはこの曲からそんな声が聞こえたような気がしました。

 

 

重岡くんのラブソングって毎回ストレートじゃないんだよね。別れた恋人をまだ好きなことを「乗り越し」と表現したり、ブログで「ラブソングかもなコレ」と言ってた曲が実は「世界が終わっても君を終わらせない」という応援ソングだったり。いい意味で素直じゃないんだよね。

ただ好きとか愛を伝えるだけじゃなくて、いろんなことに気づかせてくれる素敵な「ラブソング」を書く重岡くん。かっこいいなぁと思います。明確に伝えたいことを持って詞を書いてる。人として、本当にかっこいい。

 

  

そうやって大切なことを忘れないという気持ちで、もう一度「バニラかチョコ」を聴いてみてください。

 

あなたは誰のことを思い出すでしょうか。あなたが、もっと認め合っていこうと思える相手は誰なんでしょうか。

 

このブログを読んだあなたに、何か新しい発見が一つでもありますように。

 

 

 

 

そしてあなたが「バニラかチョコ」を聴いて大切なことや大切な人を思い出すことを、どうか重岡くんも望んでくれていますように。